徳島県と韓国済州、友好交流へ

歌声が築いた、60年の友情の歴史

2025年──
日本と韓国が国交正常化を果たしてから、ちょうど60年という節目の年。
この歴史的な記念の年に、ある大切な“つながり”を再び動かすきっかけが生まれました。

1965年の国交正常化を受けて、徳島少年少女合唱団は日韓親善合唱交流に取り組み、以後半世紀にわたり、日韓の子どもたちが歌を通じて心を通わせてきました。
両国関係が複雑な時期もありましたが、合唱団の活動は常に「民間友好の希望の象徴」として続けられてきたのです。

1968年には韓国に招待され、ソウル市民会館での初公演を成功させ、KBSやTBCといった韓国主要放送局にも出演。以降、韓国少年少女合唱団との姉妹提携を軸に、韓国日報社主催の公演を重ね、「韓日歌声交流35周年記念」の2002年まで、日韓の舞台を共に歩んできました。

2020年以降、世界中を襲ったコロナウイルスの影響により、
国際的な交流はおろか、子どもたちが舞台に立つ機会すら失われてしまいました。
これまで継続していた韓国との合唱交流も完全にストップし、再開の目処も立っていませんでした。

再始動のきっかけ

そんな中、合唱団の保護者様から寄せられたのが、

「もう一度日韓交流を復活させられないだろうか?」

という熱い想いのこもったご相談でした。

MOU提携式典にて実現した“声の懸け橋”

この想いに応えるべく、カン商事株式会社 代表 姜盛文(以下、代表)は動き出しました。
交流先の調査・交渉・企画提案を開始。

当初、行政側の反応はやや慎重でしたが、徳島県庁・徳島県知事・国際交流課と連携を取りながら、文化的親和性と実現可能性を検討した結果、韓国済州道とのMOU提携式典へのゲスト出演という大きな舞台を用意することに成功しました。
粘り強く関係者に働きかけ、県庁や関係部局に協力をお願いした結果、国際交流への可能性が1歩広がりました。

2025年1月25日──
徳島県と済州道による友好交流協定(MOU)締結式が、徳島県で開催される――
その記念式典の舞台で、徳島少年少女合唱団が日韓の未来に向けて歌声を響かせることになったのです。

途絶えた国境を越える歌声

式典当日、会場は国際的な緊張を感じさせない、穏やかで温かな空気に包まれていました。

徳島少年少女合唱団の子どもたちが披露した日本語と韓国語による合唱は、
言葉を超えて心に届くもので、演奏後には拍手と涙が会場中を包みました

特に、韓国済州道のオ・ヨンフン知事は深い感動を示し、

「子どもたちをぜひ済州に招待したい」

この言葉で、徳島少年少女合唱団による合唱は単なる式典の演出を超え、真の友情の再出発へとつながっていくことになりました。

この舞台での合唱は、子どもたちにとってもかけがえのない経験となったことでしょう。
韓国語の選曲も大好評で、観客の心を大きく揺さぶりました。
準備段階では、発音指導や選曲調整、通訳など細やかな部分までサポートし、子どもたちが最高の舞台を迎えられるよう尽力しました。

大成功の公演、そしてさらなる未来へ

この式典での公演は、私たち日本・徳島県に住む韓国人にとっても大きな節目となりました。子どもたちの純粋な歌声が、国と国の心の距離を縮めたことを、改めて実感する機会となったのです。

歌声には、壁を越える力があります。
大人たちが忘れがちな「まっすぐな友情」や「共に生きる希望」を、子どもたちが再び響かせてくれました。

2025年。
日韓の国交正常化60年を記念するこの年に、私たちは文化を通じた草の根の交流こそが平和の礎であることを実感しています。

現在、合唱団は2025年5月に予定されている済州国際フォーラムへの参加に向けて、準備を進めています。

私たちカン商事株式会社は、今後も引き続きこうした国際交流事業の企画・支援を通じて、
未来の世代のために「人と人がつながる社会」をつくり続けてまいります。

編集後記

今回の大きな舞台は、表に出ない調整や準備が積み重なって形になったものです。
一昨年、韓国から長官が訪問された際に代表が直接要望を伝えたことも、
この済州と徳島のつながりのきっかけのひとつを担ったと私は思います。
裏方の仕事に光が当たることは少なくても、こうして未来へつながる一歩を支えられたことを誇りに思います。

🔗 [関連リンク]
・徳島少年少女合唱団公式サイト
・神戸総領事館・済州道とのMOU締結式 
・徳島県・済州道とのMOU締結式
・2025年5月フォーラム詳細

    2025.1.27

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