剣山を、韓国の登山デスティネーションへ

5月24日、韓国の山岳・アウトドア専門メディア関係者の皆さまとともに、徳島が誇る霊峰剣山を訪れました。
今回の目的は、単に「景色のきれいな山」として紹介することではありません。
風の音、森の匂い、歩く時間、山頂から広がる四国山地の眺望。
(当日はあいにくの曇り空でしたが…)

剣山そのものを“体験する旅”として、韓国市場にどう届けるか。
その可能性を実際に歩きながら確かめていただくための取材・視察に、お招きしました。
標高1,955m。徳島が持つ本物の自然
剣山は標高1,955m、日本百名山の一つ。

山頂付近まで比較的アクセスしやすい一方で、稜線に立てば四国山地の雄大な景色が一気に広がります。
派手なアトラクションがあるわけではありません。
でも、雲が流れ、風が通り、光によって山の表情が刻々と変わる。
その静けさこそ、都市生活に慣れた韓国の旅行者にとって新しい価値になるのではないかと考えました。
取材中、山中で偶然韓国から来た登山客にも出会いました。
まだ大きな流れではありません。
それでも、誰かが発信した剣山の魅力を見て、すでに海を越えて徳島まで来ている人がいる。
その光景は、私たちにとってとても印象的でした。
そして韓国の旅行記事へ
取材後、韓国では実際に徳島・剣山を取り上げた記事が公開されました。

韓国メディア「デイリアン」は6月1日、
「『ハートシグナル5』のあの日本はどこ? 最近注目の小都市旅行地・徳島」として特集を掲載。
記事では、剣山を徳島西部を代表する山岳観光地として大きく取り上げています。
標高1,955mの日本百名山であること、比較的なだらかな稜線、山頂から四国山地を一望できること、リフトを利用することで初心者でも楽しみやすいことなど、韓国の旅行者目線で具体的に紹介されました。
さらに、祖谷渓、大歩危、温泉、かずら橋などを組み合わせ、「山・渓谷・温泉が一体となった滞在型旅行先」として徳島西部全体を紹介しています。
デイリアン|「ハートシグナル5」のあの日本はどこ? 最近注目の小都市旅行地・徳島
韓国の旅行雑誌でも大きく特集
さらに今回の取材は、オンライン記事だけでは終わりませんでした。


韓国の雑誌『女性朝鮮』2026年7月号でも、
「日本の小都市で楽しむひと味違うロマン 夏の徳島・山旅」
という旅行特集が掲載されました。
誌面では、剣山の雄大な稜線が見開きで使われ、徳島を「都市観光とは違う、自然の中に滞在する日本旅行」として伝える内容になっています。
これだけ大きな誌面になると、単なる観光情報ではなく、「剣山へ行くこと自体が韓国人旅行者の旅の目的になり得る」という可能性を感じます。
メディア発信から「売れる旅行商品」へ
そして7月9日。

今度は韓国の登山専門旅行会社の皆さまと剣山を訪れ、実際のツアー造成に向けた現地踏査を行いました。
ここからは、PRだけではありません。
登山時間、交通、宿泊、食事、温泉、ガイド、周辺観光などを確認し、
韓国市場で実際に販売できる旅行商品へ落とし込む作業です。

美しい山がある。
記事が掲載された。
SNSで話題になった。
それだけでは、地域に観光消費は生まれません。
韓国の旅行会社が商品をつくり、お客様が予約できる状態になって初めて、観光資源が「商品」になります。
そのため今回のプロジェクトでは、
市場調査 → メディア招聘 → 取材・発信 → 旅行会社による現地踏査 → 商品造成 → 販売
までを一つの流れとして設計しています。

8月からは、韓国市場向けの剣山登山ツアーの本格販売も予定されています。
「山を見る」から「地域に泊まる」へ
私たちが目指しているのは、剣山へ登ってそのまま帰る旅行ではありません。
登山の前後に徳島で泊まる。
地域の食を楽しむ。
温泉に入る。
祖谷や大歩危を巡る。
地域の文化に触れる。
一つの山を入口として、滞在時間と地域消費を広げていく。
それによって初めて、観光が地域経済へつながります。
剣山 × 登山 × 温泉 × 食 × 宿泊 × 地域文化。
この組み合わせを一つの旅行体験として設計することが、今回のプロジェクトの次の目標です。

(なんておしゃれな写真!)
観光地は、戦略でつくる
世界に通用する観光地は、偶然生まれるものではありません。
素晴らしい自然があっても、海外の人が知らなければ人は来ません。
知ってもらっても、行き方が分からなければ来ません。
行きたいと思っても、買える旅行商品がなければ実際の旅行にはつながりません。
だからこそ、
「何を売るか」ではなく、
「誰に、どう届け、どう来てもらうか」まで考える。
これが私たちの考えるデスティネーション・マーケティングです。

韓国の山岳メディアを徳島へつなぎ、実際に山を歩いてもらう。
記事や雑誌を通じて韓国へ伝える。
次に旅行会社を呼び、商品をつくる。
そして実際のお客様を徳島へ呼ぶ。
5月の一度の取材から始まった剣山プロジェクトは、少しずつ「発信」から「送客」へ進み始めています。
徳島には、まだ世界に十分知られていない本物の自然があります。
その価値を世界へ届け、地域に人と経済の流れを生み出す。
剣山を、韓国で選ばれる登山デスティネーションへ。
この挑戦は、もう始まっています。
デイリアン|「ハートシグナル5」のあの日本はどこ? 最近注目の小都市旅行地・徳島
この記事では剣山のほか、祖谷渓・かずら橋・大歩危・温泉・阿波おどりなども取り上げられています。
